瓦のご紹介

「山田脩二の瓦」淡路瓦師・山田脩二氏とのコラボレーションが創造する、生命力としての瓦。

Profile

山田脩二
1939年兵庫県西宮市甲子園生まれ。桑沢デザイン研究所終了後、株式会社凸版印刷入社。1962年にフリーカメラマンとなり、主に建築・美術など造形的な写真を撮り続けつつ、日本各地の古いタイプの空間と新しいタイプの空間が交じりあった現代の雑多な村や町や都市の風景を撮影する。「現代日本15人の写真家」展(1974年、国立近代美術館)をはじめ、展覧会・個展も多数開催。1982年、職業写真家に「終止符宣言」をして、淡路島の瓦生産地集落・津井で粘土瓦の製造に従事する。
●主な著書
「山田脩二・日本村1969~79」「カメラマンからカワラマンへ」「京都の記録 千年のこころ」など

時代に対する疑問からはじまった瓦づくり。

カメラマンとして、数々の景観をファインダー越しに覗き、その変遷を見守ってきた山田脩二氏は、いまや淡路瓦師として淡路島で瓦を焼き続けています。「都市の建築物が高層化することで鉄やガラス、コンクリートといった硬い素材が主流になってしまった。社会の利便性を否定するわけではないが、もっと自然だけが持つ柔らかさや力強さを見直すべきではないか」という強い思いが、カワラマンへの転身を決意させたのです。ノミズでは、そうした山田氏に深い共感を覚え、互いのコラボレーションによって<山田脩二の瓦>というシリーズを製品化。独自の感性から生み出されるユニークな瓦たちを、ノミズの生産管理技術によって高いクオリティを実現しつつ提供しています。

生命を宿すまでに昇華した、淡路の土と技。

<山田脩二の瓦>の特長は、ひとえに山田脩二氏という創作者の個性にあります。「瓦は屋根に葺くものという固定観念を捨てれば、床や壁、さらには広場や歩道にも、利用の可能性は広がっていく」という発想は、カメラマンとして柔軟な視点を培ってきた氏独自のものです。「瓦という存在を伝統性というフィルターだけ通して見れば、現代の景観や建築にはそぐわないかもしれない。しかし、太古の地層から掘りだされた土を焼いた自然な素材だと考えるなら、都市景観に失われつつある生命力を取り戻してくれる」という提言とともに、瓦製造の現場の発想を超えた世界観をもたらしてくれました。淡路ならではの土と技に、アーティスティックな感性を付加した景観材が<山田脩二の瓦>なのです。

施工例

シンガポール K邸
シンガポール K邸

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